次期FRB議長候補の経済学者：「利下げ余地は十分にある」

出典：PortaldoBitcoin 原題：トランプがFRB議長に指名する可能性が高い人物「利下げの余地は十分にある」と発言 元リンク：https://portaldobitcoin.uol.com.br/provavel-indicado-por-trump-para-chefiar-fed-diz-que-existe-espaco-de-sobra-para-corte-de-juros/

トランプがFRB議長に指名する可能性がある経済学者：「利下げの余地は十分にある」

FRB(Fed)議長に最も就任する可能性が高いとされる経済学者ケビン・ハセットは、火曜日(9日)に、米国経済には「十分な利下げ余地がある」と述べた。この立場はトランプ大統領の見解と一致しており、トランプは柔軟な金融政策の実施をたびたび支持している。

ハセットはウォール・ストリート・ジャーナル主催のイベントに参加し、米国経済の現状において利下げを継続すべきだと明言した。「データがそれを示すなら――今のように――私はかなりの余地があると思う」と、かつてコンプライアンスプラットフォームのアドバイザーを務め、暗号資産分野にも精通しているこの経済学者は語った。

市場は今週水曜日(10日)に25ベーシスポイントの利下げが行われると予想している。より大幅な利下げの余地があるか問われると、ハセットは「その通り」とだけ答えた。

この経済学者との討論では、もしトランプ大統領が利下げを公然と圧力をかけてきた場合どう対応するか、という問題も議論された。「正しいことをやるだけだ」とハセットは答えた。

彼は例として、インフレ率が2.5%から4%に上昇した場合には利下げの余地がないと述べた。FRBの次期リーダー候補は、大統領が自分の判断を信頼していることを強調し、「党派的な偏見を持たないという強いコミットメントがある」と述べた。

現FRB議長ジェローム・パウエルの任期は来年5月に終了する。トランプは来年初めにその職の人選を発表するとしている。候補者はその後、米国の金融政策を司るこの機関のトップに就任するには上院の承認が必要となる。

12月2日、トランプは新しいFRB議長はハセットであるべきだと発言した。トランプはホワイトハウスのイベントで「ここに潜在的なFRB議長がいると思う。我々はそう言ってもいいだろうか？潜在的な人物だ。彼は尊敬される人物であり、それは私が保証できる。ありがとう、ケビン」と述べた。

トランプは自身の低金利経済ビジョンに合致するFRB議長に強い期待を寄せている。今年4月、米大統領は自身のSNSでFRB(Fed)議長ジェローム・パウエルを「いつも遅くて間違っている」と批判した。その投稿で、トランプはFRBの金利政策への姿勢を批判し、パウエルはもっと早く利下げすべきだったと述べた。

ケビン・ハセットとは

ケビン・ハセットは経済学者で、かつてFRBに勤務し、アメリカン・エンタープライズ研究所の研究員であり、共和党と強い専門的なつながりを持つ。彼は大統領候補ジョン・マケイン(1936-2018)、ミット・ロムニー、ジョージ・W・ブッシュ2004年再選時の経済顧問を務めた。また、トランプ政権一期目の主要経済顧問の一人でもある。

この経済学者は、コンプライアンスプラットフォームの株式100万ドル相当を保有していることを公表しており、同社のアドバイザーも務めていた。ハセットはホワイトハウスのデジタル資産ワーキンググループにも参加し、米国の暗号資産業界の規制のあり方について提言を行う文書の作成に携わった。

暗号資産業界へのポジティブな影響

高金利は国債や他の固定収益商品をより魅力的にする。なぜなら、こうした商品の利回りは基準金利の上昇とともに増加する傾向があるためだ。これは通常、株式や暗号資産(などリスク資産)への関心を低下させる。

一方、低金利はこうした保守的な投資商品の魅力を下げる。固定収益の利回りが減ることで、投資家はより大きな値上がり益が見込める代替資産――リスク資産を求め始める。そのため暗号資産市場はFRBの決定を注視している。利下げは流動性を促進し、リスク選好を改善し、ビットコインやその他ブロックチェーン資産の価格上昇を後押しする可能性がある。