J.P.モルガン：ビットコイン価格が下落する一方で電力価格が高騰しており、市場は高コストのマイナーからの売り圧力に直面している

12月5日、モルガン・スタンレーのアナリストは、ビットコインの直近の価格動向に関して、Strategy（ティッカーコード：MSTR）の耐久力がマイナーの動向よりも重要であると見ている。世界最大のビットコイン保有企業である同社はまだ売却を開始していないものの、ビットコインマイナーには売り圧力が強まっているようだ。モルガン・スタンレーのマネージングディレクター、Nikolaos Panigirtzoglou氏とそのチームは、水曜日のレポートで、最近のビットコイン価格の下落圧力の主な要因として2つを挙げた。第一にビットコインネットワークのハッシュレート（計算力）およびマイニング難易度の低下、第二にStrategyを巡る最新動向である。アナリストによれば、ハッシュレートと難易度の低下は2つの力を反映している。中国での個人マイニング活動の急増を受けてビットコインマイニング禁止令が再確認されたこと、そしてビットコイン価格下落とエネルギーコスト高騰による利幅圧縮で中国以外の高コストマイナーが市場から撤退していることだ。アナリストは、通常ハッシュレート低下はマイナーの収益増につながるが「現在のビットコイン価格は依然として生産コストを下回って推移している」とし、これはビットコイン市場に売り圧力をもたらしていると指摘する。モルガン・スタンレーのアナリストは現在、ビットコインの生産コスト予想を9万ドルに下方修正しており、先月の9.4万ドルから引き下げた。今回の見直しは、1kWhあたり0.05ドルの電力価格を前提としており、高コスト生産者の場合、電力価格が0.01ドル/kWh上昇するごとに生産コストが1.8万ドル増加するという。レポートによれば、「電力価格の高騰とビットコイン価格の下落による利幅圧縮を受け、一部の高コストマイナーはここ数週間でビットコインの売却を余儀なくされている」という。