APRとAPYの違い：暗号資産の利回りで混乱するのはもうやめよう

ステーキング、レンディング、イールドファーミングをしているなら、APRとAPYという言葉が同じ意味で使われているのをよく目にするでしょう。ネタバレ：実は違います。この違いがあなたの利益に大きく影響しているかもしれません。

核心の違い：単利 vs 複利

APR (年利率（Annual Percentage Rate）) = 毎年得られる基本的な利息、再投資の魔法なし。

APY (年利回り（Annual Percentage Yield）) = 利息を再投資して複利で増えた場合に実際に得られる額。

こう考えてみてください：

• APRは広告されている数字
• APYは実際の数字

なぜこれが重要なのか (実際の数字)

たとえば、$1,000を年利**8%**のレンディングプラットフォームに預けるとします。

APRの場合 (単利)：

• 1年目：$1,000 + $80 = $1,080
• 2年目：$1,080 + $80 = $1,160
• 毎年$80 だけを得る、それだけ

APYの場合 (毎月複利)：

• APY = (1 + 0.08/12)^12 - 1 ≈ 8.30%
• 1年目：$1,083
• 2年目：$1,172
• 年間でプラス$12以上？それが複利の力

小さな違いに見えても、5年、10年、より大きな金額で運用すると数千ドルの違いに。

APRが適しているケース

✅ 固定期間ローン (単利構造) ✅ 自動再投資されないステーキング報酬 ✅ 一度きりのイールド配当 (複利なし)

APYが有利なケース

✅ 貯蓄口座・レンディングプラットフォーム (日次・月次で複利計算) ✅ イールドファーミング (自動複利報酬) ✅ DeFiプロトコル (利益を再投資) ✅ 支払い頻度が異なるオファーの比較時

複利頻度も重要

2つのプラットフォームがどちらも6%のAPRを謳っている場合：

• プラットフォームA： 6%を月次複利 → APY 6.17%
• プラットフォームB： 6%を四半期複利 → APY 6.14%

Aが有利ですが、APYに換算しないと見抜けません。

注意点：高いAPYは警戒サインかも

50%以上の利回りが提示されていたら、自問してください：

• プロトコルは持続可能か、それともプロモーション中か？
• リスクレベルは？
• スマートコントラクトリスク、流動性リスク、トークン価値下落のリスクは？

高いAPYは高リスクの裏返し。数字だけを追う前にしっかり調査を。

TL;DR

暗号資産の利回りを比較する時は：

1. 必ずAPYで確認すること (それが実際のリターン)
2. 複利頻度をチェック (日次＞月次＞四半期ごと)
3. 異常値には懐疑的に (良すぎる話には要注意)
4. 自分で計算する (プラットフォームの数字を鵜呑みにしない)

APRとAPYの違いは単なる言葉の違いではなく、あなたの手元に残る実際のお金の差です。正しい指標を見極めましょう。