Uniswapが手数料分配メカニズムを開始、UNIは飛躍できるか？

Question

Uniswapが「UNIfication」ガバナンス提案を発表した直後、UNIは一気に30%上昇し、現在は$8.70以上で取引されています。この動きにCryptoQuantのKi Young Juも注目し、UNIがパラボリックな値動きを見せる可能性を予測しています。

コアメカニズムは？

簡単に言うと、取引手数料の一部を「token jar」スマートコントラクトに導入し、UNI保有者はトークンをバーン（焼却）することでそこから暗号資産を引き出すことができます。これは、トークンに直接キャッシュフローを生み出させる仕組みで、DeFi業界が長年夢見てきたものです。

具体的には：

UNIバーン規模：現在の取引量に基づき、年間約5億ドル分がバーンされる見込み
即時バーン：財務庫にある100万UNIトークン（約8億ドル相当）を即時バーン
手数料調整：v2プールの手数料を0.3%から0.25%に引き下げ、0.05%をプロトコルに還元

今回はなぜ違うのか？

Uniswap Labs創設者のアダムズ氏は、これまで規制対応のために数千万ドルもの法務費用を支払うなど、明らかに制約を受けていました。しかしSEC議長のゲンスラー氏が退任したことで状況が一変。アダムズ氏は提案文でゲンスラーについて「本当に最悪だった」と明言しています。

この提案にはさらに大きな一手が含まれています。Uniswap Foundationの解散と、ほとんどのスタッフをUniswap Labsに移籍させることです。また、年間2,000万UNIの成長予算（2026年1月より）を設定し、トークンを本当の意味でプロトコル価値の担い手にするとしています。

市場の反応は？

ポジティブな声：A16z CTOは「クローズド・ループ」なトークンネットワークが生まれたと強調。Delphi Labsは「アダムズ氏がDeFiをメインストリームに押し上げた」「バリューアキュームレーションのないトークンは死んだトークンだ」と評価。

警戒する声：Duneのアナリストは、Base上のUniswapトラフィックの約50%が詐欺プールから来ており、これらは手数料ゼロで生き延びていると指摘。手数料が導入されれば、このトラフィックは一夜にして消える可能性があるといいます。

データ参考：Uniswapフロントエンドの累計収入は1.37億ドルで、2025年だけでも4,800万ドルの収入が見込まれています。これらは今後すべてバーンメカニズムに流れることになります。

結論

これは単なる手数料スイッチではなく、Uniswapが「流動性プラットフォーム」から「価値帰属プロトコル」へ進化する転換点です。UNIが本当に飛躍できるかどうかは、今後のガバナンス実行と市場トラフィックの実態にかかっています。