
FDV(完全希薄化後時価総額)は、すべてのトークンがアンロックされて市場に流通した場合の、暗号資産プロジェクト全体の推定市場価値を示します。
FDVは「現在のトークン価格 × 総供給量」で計算します。総供給量とは、プロジェクトが発行を予定している最大トークン数(未流通分も含む)です。一方、流通供給量は現在市場で取引できるトークン数を指し、この2つは同じではありません。
例:トークン価格が2ドル、総供給量が10億枚ならFDVは20億ドルです。流通しているのが5%(5,000万枚)の場合、流通時価総額は「価格 × 流通供給量」=1億ドルとなります。FDVが非常に高くても、実際に取引できるボリュームは小さい場合があります。
FDVは価格判断、リスク評価、プロジェクト規模の把握に直結します。
多くの新規トークンは流通供給量が少なく、FDVが高い傾向です。FDVだけを見るとプロジェクトが巨大に見えますが、短期的な価格は流通供給量やアンロックスケジュールの影響が大きくなります。FDVを理解することで、「長期的な潜在規模」と「現実の規模」を見分けられます。
同じセクター内のプロジェクト比較にもFDVは有効です。例えば、2つのLayer 2やAIトークンが同価格でも総供給量が違えばFDVは大きく異なります。ユーザーデータや収益とFDVを組み合わせて分析すれば、トークンが割高か割安か客観的に判断できます。
FDVはトークン価格と総供給量によって決定されますが、実際の影響はアンロックスケジュールによって大きく変わります。
総供給量が一度に全て流通することは稀です。チームや投資家、エコシステムファンド向けのトークンは通常ロックされ、一定期間ごとに徐々にリリースされます(ベスティングやスケジュールアンロック)。新たなトークンが流通すれば供給が増え、需要が一定なら価格下落圧力となることもあります。
まとめると、FDV=価格 × 総供給量です。価格は日々変動し、総供給量はほぼ固定ですが、流通供給量は時間とともに増減します。流通供給量が増えると、投資家はアンロックイベント前後の需給バランスに注目します。FDV評価時は、アンロックスケジュールや流通比率も必ず確認しましょう。
もう一例:価格2ドル、総供給量10億枚、FDV20億ドル。毎月1%アンロックされれば、6カ月後には6%が新たに流通します。これらが売却されれば価格は1.6~1.8ドルに下がり、FDVも16~18億ドルに減少します。価格と流通量は密接に連動します。
FDVは新規トークンローンチ、Launchpad、DeFiインセンティブなどで特に重要です。
取引所のLaunchpadや新規上場時、プロジェクトは総供給量や流通供給量、場合によってはアンロックスケジュールも開示します。投資家はローンチ時点のFDVを類似プロジェクトと比較し、初期評価の妥当性を判断します。Gateでは「総供給量」「流通供給量」や公式発表のリリース情報を確認することで、FDVや将来的な売り圧力を把握できます。
Launchpadやアーリーステージの販売では、FDVが購入時の「完全評価額」となります。初期流通供給量が少ない場合、わずかな価格上昇でもFDVが急騰しますが、これは流動性の限定による価格感応度の高さが要因であり、必ずしもファンダメンタルズの改善とは限りません。
DeFiのイールドファーミングやエコシステムインセンティブでは、プロジェクトが報酬としてトークンを配布します。FDVが高くトークン放出ペースが速い場合、新規トークンの継続的流入によって流動性提供者のリターンが希薄化することがあります。年率利回りが高く見えても、価格下落で実質リターンが減少するリスクがあるため、リスクとリターンの両方を考慮すべきです。
取引前に重要情報を整理し、リスク管理を徹底しましょう。
ステップ1:流通比率を確認。現在の流通供給量を総供給量で割り、比率が低いほど未放出トークンが多く、短期的な売り圧力の可能性が高まります。
ステップ2:アンロックカレンダーを確認。プロジェクト発表や第三者カレンダーでアンロック予定量や日付を把握し、大規模アンロック前後の取引は控えましょう。
ステップ3:同業比較。FDVをユーザーメトリクス、収益、手数料、TVL(Total Value Locked)などと合わせ、同種プロジェクトと比較して評価の高さや低さを見極めます。
ステップ4:分散取引を活用。特に大規模アンロックやイベント前は取引タイミングを分散し、リスク集中を避けます。
ステップ5:リスク管理を徹底。指値注文やストップロスを利用し、ポジションサイズを適切に調整します。Gateの価格アラート機能で、急変時にも即応できます。
ステップ6:ユーティリティやバイバックに注目。実用性や手数料発生、強力なバイバック・バーン機能があれば、長期的な需給バランスが健全となり、高FDVでもリスクが抑えられます。
過去6カ月~2025年にかけて、新規トークンは「低流通供給・高FDV」でローンチされる傾向が顕著です。
CoinGeckoやTokenUnlocks(2025年第3~第4四半期)などのデータによれば、新規トークンの初期流通比率は5~15%が一般的で、FDV対流通時価総額倍率は10~30倍に及びます。2026年前半まで、AI・ゲーム・Layer 2分野を中心にアンロックイベントが多発し、大規模な月次トークン放出時に市場のボラティリティが高まる見通しです。
価格動向では、2025年を通じて「高FDV・低流通」トークンが短期で急騰後、急落するケースが多発しています。これは初期の大口保有やアンロックによる供給増が需要成長を上回るためです。透明なリリーススケジュールや実収益の開示があるプロジェクトは、より妥当な評価に落ち着く傾向があります。
投資家は、2026年初頭に向けて「今後のアンロックスケジュール」や「FDVと運用指標の整合性」を最優先でチェックすべきであり、単なる上場時価格や一時的な急騰だけで判断しないことが重要です。
FDVは「全体の潜在力」、流通時価総額は「現在の規模」を示します。
FDVは、全トークンが現在価格で発行された場合の総評価額です。流通時価総額は、今市場で取引できるトークンのみを考慮し、現時点の取引規模を正確に示します。
例:価格2ドル × 総供給量10億枚=FDV20億ドル、流通が5,000万枚なら時価総額は1億ドルで、20倍の差となります。短期的な価格は流通供給量やアンロックイベントの影響を受けやすく、長期的な上限はFDVに連動します。両指標を確認することで、プロジェクトの実態やリスクを正しく判断できます。
FDV(完全希薄化後時価総額)は将来的に流通する全トークンを含みますが、時価総額は既に流通している分のみを対象とします。差が大きい場合、多くのトークンがロックされており、今後の売り圧力が想定されます。これはプロジェクトの実質価値を見極める上で重要な要素です。
両方の指標を併用すべきです。時価総額は現時点の取引価値、FDVは全トークン解放後のリスクを示します。FDVが時価総額より大幅に高い場合、将来の希薄化や売り圧力の余地が大きいことを意味します。新規投資家は両方のデータを参考にし、一方だけに頼らないようにしましょう。
Gateなど主要取引所のプロジェクトページや、CoinMarketCap・CoinGeckoなどのデータサイトで、FDVと時価総額が最新情報として表示されており、比較も容易です。
高FDVが必ずしもリスクとは限りません。重要なのはリリーススケジュールの透明性とプロジェクトの基礎的価値です。成熟したエコシステムや多用途トークンを持つ大型プロジェクトは高FDVでも安定する場合があります。FDVが時価総額を大きく上回り、実用性が乏しい場合はリスクが高まるため、トークノミクス分析が不可欠です。
はい。新規プロジェクトは初期価格を低く、総供給量を大きく設定するため、上場時にFDVが膨らみやすい傾向です。これがリスクを覆い隠し、後続のトークン放出で急落(アンロックダンプ)を招くこともあります。リリーススケジュールを必ず確認し、透明なベスティング設計のプロジェクトを選びましょう。


